サクリファイス

まっくろくろすけさんから、暗峠の記事のコメントで作中に暗峠が登場すると聞いたのもあって、高槻市の図書館を調べてみると蔵書にあったので早速借りてきて読み終えました。

2007年の2010年のと二つあったので、今度はAmazonで調べると案の定ハードカバー文庫化されたものとでした。

何故か市の蔵書の内、文庫本の方は予約が入っているのにハードカバーの方は4つの図書館の内一冊だけ貸し出し中。最寄りの図書館には在荷されていたので予約するとすんなりと取れました。

そこで、将棋教室に行った時に読みましたが、一時間半ぐらいで読み終えられました。

感想は、ミステリではないと言うことです。広義のミステリには入るのかも知れませんが、Who done it? でも、How done it? でもない。事件が起きるまで長すぎる。知りうる証拠の呈示がアンフェアなどなど。と云うか、作品紹介で、二転三転する真実というのは、そら、読者が知らない情報ならそうなるよと思います。

ミステリとして読めば腹が立つぐらい。じゃあ、作品が面白くないかというとそんなことはなかったです。私自身はこの作品がとても気に入りました。改めて買っても良いと思うぐらいです。批判的な人もいるようですが、あくまで「私は」好きだという事ですので。

私は、この作品は「青春小説」だと思います。青年だけど大人になりきれていない、少年の心を持った大人の方にオススメです。実際にこんな事があるのかなんていってたら小説は成り立ちません。タイトルのサクリファイスは掛詞というか、ダブルミーニングというか…。

Amazonでコミックスもあったのでなんとなく貼り付けてみましたが、評価低いですね、これ。まぁ、私のお気に入りは『のりりん』です。弱虫ペダルも好きですけどね。