フィクションとノンフィクション
先日読み終えましたサクリファイスは小説ですから、当然フィクションなのですが。
しかしながら、このサクリファイスを否定的に言われる方の中には、
「自転車に乗らない人間が書いた」というものがあったので、それはちょっと違うんちゃう?と思った訳です。
何故かと言いますと、この論だとちょっと前に流行った、医療マンガは手塚治虫先生以外は描いちゃダメだということになりますね。ブラックジャックにも随分とデタラメな描写がありますけどね。人間の脳を鹿に移植するとか…。
自動車マンガは、池沢さとし先生はAライを持っていたハズですが、村上もとか先生はなかったね。だからサーキットの狼の方が赤いペガサスより作品としてレベルが高いと?
私は、どちらの作品も大好きで、どちらも最後まで読み切りました。同じように両方の作品を読まれた方に聞きますが、どちらのリアリティが高いでしょうか?多分、赤いペガサスの方だと答える方が殆どだと思うのです。でも、作者の村上もとか氏はレースをされた事は全くないはずです。
フィクションに必要なのは、作者が構築する物語を説得力を持って構築する能力であって、少なくともペダルを漕ぐ力では無いと思います。そら、漕げた方がよりリアリティがあるようには思いますが。
(ちょこっと加筆)手塚先生にしても、その当時の医療技術では不可能であった事を描かれたと云う事で(今でも不可能だとは思いますが)、それを通して先生が伝えたかった事は何か、多分それは誰もが分かる事では無いでしょうか?あくまで医療技術の描写などはプロセスの一つであり、手段の一つだと私は思います。それは目的ではないと。
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