電子ブックリーダー

PCを含め、コンピュータ関係の事で、最近いくつか気になって調べたり、買ったりした物があったのでまとめてみました。まずは、電子ブックリーダーについて、です。

iPadに対抗すべく、国内メーカーからも色々な商品が出て、急速ににぎやかになりました。

私自体が物を読み書きするのが好きな人間なので大変興味があります。AmazonからKindleなる商品が出て、私的には本命中の本命なのですが、残念ながら日本語に対応していないので、現在では真っ先に候補から外れてしまいます。

一般的に電子書籍のフォーマットはそれほど多くなく、

  • テキスト
  • PDF
  • 独自フォーマット
  • XMDF

辺りがメジャーな所でしょうか?

テキストファイルは純粋な文字データのみで、ユーザーとしてはこれが最も扱いやすいのは間違いありませんが、著作権保護機能が全くありませんので、フリーのテキスト以外でこれが流通する事はまず無いでしょう。ちなみに有名な青空文庫の形式もテキストファイルにルビなどを加えたものでしたよね。


次のPDFは著作権保護機能を備えた物もあり(KeyringPDFだっけ?NHKのラジオ英会話テキストなどが採用していますね)、それなりに汎用性も高いのですが、著作権保護機能付きの物はPCでしか扱えず、スマートフォンPDAなどでは使えません。


また、日本ではコミックの需要が高いので、PCで読める独自フォーマットのものもそれなりに普及しているようです。レンタルDVDで有名なDMMでは独自の電子ブックプレーヤー(リーダー)も提供していますが、Windowsにしか対応していないようです。

eBookJapanも独自の電子ブックリーダーを提供しています。こちらはWindows版、Macintosh版、iPhone/iPod touch版、Windows Mobile版と用意しています。

これらの独自フォーマットのものにはそれぞれに利便性もあり、DMMではダウンロードが無期限、eBookJapanではトランクスペースを用意して読まなくなった本をeBookJapanに預ける事が出来ます。しかし、コピーが出来ない=バックアップが取れないなどの制限があり、利便性に配慮はしていますが、今一つな面もあります。


最後のXMDFはシャープが作った日本独自の段組などのフォーマットを実現しつつ、マルチメディアに対応したフォーマットです。何故かシャープはザウルスの時から電子ブックに熱心で、いわゆるリナザウでも優れたリーダーを用意してくれていました。そしてAndroidをOSに用いて作った電子ブックリーダーがGALAPAGOSガラパゴス)です。


ここからは個人的な見解なのですが、GALAPAGOSZaurusの化粧替えした商品かなぁと思っています。裏付けとかは何もないのですが、シャープは電子手帳として一世を風靡したザウルスを作っていました。その後、OSをザウルスOSからLinuxで作り直したZaurus(いわゆるリナザウ)を出して、これまたマイクロPCとして一定のユーザーを確保する事が出来ました。私もその一人です。

Zaurusは三桁(700-750-760-860)と四桁(3000-3100-3200)とそれぞれ三世代ずつの機種と作ったのですが、それで打ち止めとなってしまいました。通信機能の拡充とユーザーメモリ、速度の向上などがコアなユーザーから求められていたのを、何故かHDD化という方向に走って終焉を迎えました。

その後、シャープはZaurusとは異なるOS、筐体で日本初のスマートフォンW-ZERO3を世に出し、現在に至るまでW-ZERO3[es]Advanced/W-ZERO3[es]とシリーズ化を果たしております。これらのOSはWindows Mobileだったのですが、その後、NetWalker なる電子手帳のようなネットブックのような物を出しております。こちらはOSにUbuntuという一般の人は殆ど知らないLinuxディストリビューションを使っています。

そしてGALAPAGOSに至るのですが、これはAndroidをOSとしています。最近やたらと注目されるようにあったAndroidですが、確かこれはLinuxベースであったはず。つまり、プラットホームとしては、ZaurusNetWalkerとかなり近いのではないかと思っています。

これらのデバイスから最近では好まれないキーボードを廃して、代わりに流行りの静電容量方式のタッチパッドを付けたデバイス。それこそがGALAPAGOSではないかと思っています。


話を戻しまして、GALAPAGOSは当然XMDFに対応しているため、これまでシャープが一生懸命に作ってきたライブラリー、SpaceTownブックスにある書籍が殆ど読めると思われます。それらは確かにメリットではあるのですが、私はSONYのReader(リーダー)もiPadも含めて、まだまだ日本では電子ブックは普及しないのでは?という悲観的な考えを持っています。何故かと言いますと、「最新刊が出ない」からです。

やっぱり、ベストセラーとなっている本が読みたいと思うのは当然の心理ではないでしょうか。それが満たされないのはちょっと、と思います。


また、電子書籍の価格についても微妙ですね。シャープSpaceTownブックスに新刊として「愛と憎しみの高山本線(西村京太郎)双葉社電子書店」が525円とありますが、Amazonで調べると新書で1991年7月に出ていて、文春文庫で1993年8月に、双葉文庫では2003年3月にそれぞれ文庫本化されています。

在庫があるのは双葉文庫の物のみで、550円。中古は全て1円のものが多くあります。それが525円というのは如何にも高くはないでしょうか?


それでも、来年はパナソニックからも出るそうですから、しばらく電子ブックリーダーが話題となって、その声に押される形で出版界も変わるかも知れません。

これらの事を調べている間に、『Jコミ』というサイトを知りました。今では『魔法先生ネギま!』で有名な赤松 健さんが作られた会社が運営していて、「絶版マンガ共有システム」を提案しています。なんと!現在βテスト中で、あのラブひな全巻が無料で閲覧出来ます。

こういう事も含めて、もっと電子書籍が一般化してユーザーが恩恵に与れるようになればいいと思います。

どうでもいいですが、IS02ではPDFビュアーがとっても操作しづらいので困りますねぇ。指で操作するソフトじゃないんだもん。


さて、しばらく自転車以外のネタが続くかな?ちょっとわかりません。自転車についても色々と画策している事があるのですが、まだちょっとお教え出来る段階では無いものでして(^^;)。時期が来ればまた発表出来るかと思います。